2019.09.18       介護用住宅改修  

実は私の母は数年前から年に何回か寝たきり状態に。内科的問題ではなくて足腰が痛くて。その頃この右の壁に横板を張り、手スリを付けたらそれだけでもなんとか自力でトイレまで行けたのですが・・・。

(去年リハビリ病院入院中の写真ですが。)

昨年転倒して大腿骨骨折で救急病院とリハビリ病院に数ヶ月。その退院直前にリハビリ病院の作業療法士さんのアドバイスであちこちに手スリを追加。それで介護用住宅改修の補助を使い切ってしまいました。

しかし先月また転倒し、今度は骨盤骨折で入院。退院後は昨年の状態から更にだいぶ悪化。先月の入院前まではこの左の寝室から手スリにつかまりながらなんとか下りられたので、廊下で車椅子に乗れたのですが、今はもう無理。この台を作ることで車椅子を10cm高い寝室まで入れることが出来るようになりました。右の壁に付けていた長尺の手スリはその車椅子の回転に邪魔なので撤去。

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この左右の手スリは昨年の一度目の転倒骨折からの退院後に取り付けたもの。左は補助金で業者が。右は自作です。 

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右は台所への入り口なので普通の手スリで塞ぐ訳にはいきません。 最初はトイレ用のこういうもので考えたのですが、業者に反対され自作することに。


業者の反対理由は簡単に云うと目的外使用のようなものでは市の審査が通りにくいと。あとは強度ですね。こうした製品はコンクリート壁前提だったりするので。自作なら強度は自己責任。相撲取りが寄りかかったらどうなるか判らないけど、お袋がよろけて寄りかかったところで、多分ビクともしません。事故があったら訴える側の家族が作ったのなら訴える人が居ませんし。

下の画像は反対側から撮っているので左右が逆ですが、左の縦の手スリも私が付けたもの。それも含めて近々全て外します。二度目の転倒以前には居間や寝室から伝い歩きでトイレに行くのに必要だったのですが、今は伝い歩きされると困るので。

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ちなみにこのパーツは本来は階段などで手スリが曲がるときの継手です。

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この塗っていない部分は仮付けで、後で改良を加えて付け直そうと思っていたのですが、そのまえに撤去することになってしまいました。

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家の奥の風呂場へのコーナーです。車椅子ではこのコーナーを曲がれないので先月まではここまで私が車椅子で連れてきて、この先はヘルパーさんのサポートで手スリ伝い歩きで風呂場へ行っていたのですが、今は手スリで立つことは出来ても歩くことが出来ない。なのでここで立たせて、車付き椅子に座らせて1mちょっと先の風呂場へ押して行きます。

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その風呂場です。奥の白い手スリは住宅改修の補助金を使って業者が取り付けたもの。タイルやコンクリート相手では私には無理ですので。

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ところが風呂場の入り口からその奥の手スリまでが遠く、伝い歩きがやっとの母はとても危なっかしい。最初の頃はヘルパーさんと私と二人掛かりで支えてやっと奥の白い手スリに捉まらせるという具合。その改善の為に作ったのがこの中継ぎ手スリです。 これで二人掛かりでなく、ヘルパーさんだけでも入浴させられるようになりました。

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ところでこの中継ぎ手スリ、壁には固定されていないのです。それでも立っているのはこの洗濯物用のパイプです。親父の介護の頃、風呂場に暖房機を設置したとき、乾燥機能もあったので、雨の日の乾燥室にしようと大工さんに付けてもらったのですが、全然ダメ。でも今回はそれが役に立ちました。手スリの加重は基本上から下に掛かるので、下に滑り止めの硬質ゴムを挟めば、上はこれで倒れるのを防げば良しと。ちゃんと機能しました。

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でも、先月の二度目の転倒骨折からの今月6日の退院後、ケアマネ−ジャさんやヘルパーさんとの作戦会議で皆さんが心配した2点目がこの風呂場です。浴槽は絶対に跨げない。足湯にシャワー浴に切り替えるにしても風呂場への約10センチの段差は大丈夫だろうかと。そこで作ったのがこの台です。これで一段の差を半分にします。
実際にヘルパーさんとお袋のシャワー浴を一回やりましたが、上手く段差を超えられました。

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冒頭の寝室への段差ですが、ここも高低差10センチ。その10センチをどう作ろうかと結構考えました。幅9センチ長さ182センチ、厚み19ミリのSPF材だけでは約10ミリの段差が出来てしまう、

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そこで12ミリの合板を被せることに。これなら計算上の高低差は2ミリ。 こういう場合には誤差の範囲です。スロープはまだアジャイルです。つまりプロトタイプ。ここで車椅子が安心して押せるスロープの幅を探ります。

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三点目の段差は玄関です。実はこれが一番大きい。その対策は次ぎのページで。

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