心肺蘇生法(CPR) 2012        【indexへ】

目の前で人がバッタリ倒れました。どうしますか?

  1. 見なかったことにする
  2. 駆け寄って抱き起こし、肩をガクガクゆすって「しっかりしろ!」という
  3. 119に電話して救急車を頼み、AEDを取りにいく
  4. 119に電話して、どうしたら良いかを聞く

一番大切なのはその居合わせた人の初動です。
心肺蘇生法(CPR)は昔はとっても難しいことのように教えられてきました。
あれに注意、これに注意、下手したら訴えられるかもと。
おかげで助かる人まで助からず・・・

今では、119番の相手は「その人は普通に息をしていますか? 変な呼吸ですか?」と聞いてきます。まともな呼吸でなければ「胸の真ん中を強く早く押してください」と。
そんないい加減なもんでいいのかって? 
いいんです。重要なのは「早く行動を起こすこと」。

普通の人の不安は

  1. うまく出来るか心配・・・ 
    上手下手には思ったほど結果に差は無いです。逆に放置すれば確実に死にます。
  2. 知らない人に直に触れるのは抵抗が・・・  
    肌に触れないでもよいのです。脈の確認も人工呼吸もしなくてOK。
    心臓マッサージも衣服の上から
  3. 疲れそう・・・
    その通り! 5分も10分も一人で心臓マッサージをするのはとても大変。多分無理。
    手伝ってもらおう or 手伝ってあげよう。2分ぐらいで代わってあげよう。
    それが無理なら、汗を拭いてあげるだけでもよい。(精神的な応援、孤立させない)
  4. 助からなかったらどうしよう・・・
    あなたのせいではありません。プロがやったとしても助からない人の方が多いし。でも、寿命が残っている人なら助けられます。

CPRの手順

  1. 自分自身の安全を確認する 
  2. 意識の確認:肩を叩きながら相手の耳元で「大丈夫ですか」と呼びかける。
    「大丈夫じゃないわい!」と答えれば大丈夫。反応が無ければ・・・
  3. 応援を呼ぶ・119番に通報。そうすれば状況・状態の確認から対処の指示まであるはず。まわりの誰かにAED を取ってきてもらう(探してもらう)。 
  4. 正常な呼吸の確認:見た範囲で判らなかったり、不自然な呼吸であればナシの扱い。
  5. 心臓マッサージ(胸骨圧迫)
    掌を合わせて胸の真ん中に置き、肘を真っ直ぐ伸ばして真上から・早く・強く押す 
  6. AEDの使用 (本当はCPR+AED=BLS。でも細かいこと言わない)
  7. 救急隊に引き渡し

詳しくはwikipedia心肺蘇生法心臓マッサージはどのようにするのですか?(日本心臓財団) 

AEDの使用

以下は覚える必要はありません。単にこんなものかと思って頂ければ。

ESI-AED01.png (28 KB)

  1. AEDは当ビルの1階、自販機の脇にある。それを患者の隣に置き、フタを開ける。
  2. 電源スイッチを手前に引くとフタが開く。リズム音で「ポンポンポン」と絶えず流れる。一人はそれに合わせて心臓マッサージ。
  3.  自動で音声によるガイダンス(以下G)が流れるのでそれにしたがって操作。
    患者の衣服をはだけ、レスキューキットのハサミで切り開き、胸部に電極パッドを貼る。 (全てGあり)
    貼薬などは取り直接肌に貼る。貼る位置は電極パッドに印刷されている。正しく貼られれば電極パッドのランプが消る 。
  4. 自動的に患傷病者の心電図を解析。
    • G:「体に触らないでください。心電図を調べています」 「電気ショックが必要です。充電しています」 「体から離れてください。点滅ボタンをしっかりと押してください」
    • 操作してる人も周囲の人も患者から離れ、ガイダンスに従い点滅ボタン(除細動ボタン)を押す。
    • G:「電気ショックを行いました」「体にさわっても大丈夫です」
  5. 正常な鼓動に戻らなければ
    • G:「ただちに胸骨圧迫と人工呼吸を初めてください」
      2分間心臓マッサージ。人工呼吸は行わなくとも良い。
    • 2分後に「残り5回です。体から離れてください」
  6. 正常な鼓動・呼吸に戻っても、意識が戻っても
    • 電極パッドは付けたまま、スイッチもオンのまま
    • 駆けつけた救急隊員に引き継ぐ。あとは救急隊員の判断

【一言アドバイス】
AEDは電気ショックが必要かどうか、自動的に判断します。
心臓がちゃんと動いていれば通電しません。なので、躊躇する必要はまったく無し。

あなたにしか救えない大切な命〜君の瞳とともに 完全版:5分 PUSHプロジェクト
SECOM AEDのマニアル  海外の救急ドキュメンタリー‏ (CPRとAED使用実写 YouTube 9:52)