疲労とストレス  2013年用 (V3)     【 indexへ】

キーワードは自律神経

神経には意識する神経と無意識な神経が。自律神経と迷走神経は無意識な神経。

自律神経を更に分けると

  • 交感神経が活動とか緊張の神経(ストレス神経?)
  • 副交感神経は逆に体をリラックスさせて「修復・回復」させる

ストレス反応

本来ストレス反応は瞬間的なもので「戦うか逃げるか」。動物が身の危険を察知すると

  1. 交感神経の刺激で筋肉が緊張して縮まり、横隔膜が引き上がり気味になる
  2. 顔が火照り、手足が冷たくなり、呼吸が浅く拍動が速く
  3. からだを固め、瞬時に行動出来るようにして、状況を打破しようと

危機を脱すれば緊張が解かれ、自律神経系のリズムは保たれる。
つまり本来必用なもの。今でも必要なもの。交換神経は悪者ではない
しかし、固まったまま解けないことが。(これが世に言うストレス)

生理的な疲労

  • 強い運動では
    • 筋肉の周辺にエネルギーが不足し、老廃物も急には吐き出せない
    • 筋繊維内の一部がプチプチと切れる。
  • 同じ筋肉を使い続けると、それに連なる神経の負担が増し 反応精度が低下(鈍化)。
  • 座りっぱなしの仕事でもやはり生理的に疲れる。
    動かないことによるうっ血・血行不良・生化学的反応の低下。

限界突入前なら回復は早いが、限界に突入してしまうと回復はぐっと遅くなる
  

疲労やストレスはいけないのか?

そんなことはない。そのおかげで人間は強くなってきた。医学の世界で始めてストレスという言葉を使ったハンス・セリエは「ストレスは人生のスパイス」と。

  • 運動→(疲労)→休む・寝る→(修復・強化)、
    このサイクルがきちんと回っていれば良い。その繰りかえしで筋肉・筋力がつく。
  • 心理的ストレスでも人は強くなる
    問題が解けない→(悶え苦しむ)→解けた!→(達成感で気分はハイ)
    この積み重ねが自信と精神的な強靭さに。

ただ、このサイクルはある程度の速さがないと

動物の「天敵に遭遇」と言ったストレスは10分後には食べられているか、食べているか、あるいは逃げ切ってホッとしているか。しかし心理的なストレスは・・・

心理的な疲労/ストレス

心理的なストレスは慢性化しやすい。慢性化してしまうと

  1. 心理的な疲労なのに筋肉が収縮してかたくなる
  2. 筋肉の収縮で血管が圧迫され、栄養・酸素・体温が全身に行き渡らない
  3. リンパの流れも悪くなるので、疲労物質や老廃物が排出されにくい

などが長く続くため、体の修復が出来ずに疲れや不調をかかえてしまう。その不調がまたストレスとなり、さらに交感神経が刺激されて堂々巡り。

  • リラックスできず眠りも浅い
  • 心理的には不安と恐怖が持続している感じ。
  • 軽い身体症状には肩こりも。重くなると自律神経系の様々な障害

心と体はつながっている

古くからの医学はそう云う。インドの医学でも、中国の医学でも。
西洋医学でも心と体の相関が見直され始めている。生理的な疲労と心理的な疲労は、脳のどこかで共通の回路を使用しているらしい。自律神経のバランスが崩れると心も体も疲弊する。大抵は交感神経の緊張が解けない。免疫力が落ち、心か体の病気に。
身体的疾患の3/4以上が、その発症前の1年間に非常に高いレベルのストレスを受けていたと云う有名な研究も。

交感神経が悪者なんじゃなくて、交感神経が酷使され過ぎて不調をきたしてしまう?
迷走神経も含めて、あくまでもバランスの問題
3つの神経で均等に体を支えて、交感神経を過労から解放してあげよう

じゃぁどうするの?

ポイントは慢性的ストレスを分断して急性(短期)ストレスにしてしまう。(by 生田哲

  1. 「緊張・収縮」しているものを、弛緩させ、循環を改善睡眠とか腹式呼吸とか
  2. 心理的疲労は逆に体を動かすことも大事。ジョギング、エアロビ、自転車、ヨガ、水泳、ともかく好きな運動で。散 歩でも、大声で歌うのでもいいとか(カラオケ?)。

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つまり、
心理的要因で凝り固まった体を、生理的な「緊張と弛緩のサイクル」で解きほぐす

肉体的疲労ですか? 
休息が一番。まずはちゃんと寝ることでしょうね。
 

アンケート調査ではこんなグラフもあります。横が頻度、縦が効果。笑い、マッサージ、入浴、体操、ペット。確かに良いかもしれない。