東院堂の先で廻廊が中門の方に曲がります。

すると四脚門の南門が見えてきます。
創建当時にはここに大きな南大門があったはずなんですが、もちろん残ってはいません。

現在あるこの門は、最初は薬師寺の昭和の再建初期のものかと思ったんですが、違いました。
室町時代・永正9年（1512年）建築のもので、もとは薬師寺西院の門だったそうです。 薬師寺西院てどこのことだか判らないんですが。

蟇股（かえるまた）も鎌倉以降の見慣れた形です。

朱塗りなんですが、良い具合に退色してますね。

中門

その正面にあるのがこちらの中門です。五間三戸。金堂、西塔に続き、昭和59年（1984）に再建されたものです。三戸の中央の戸は天皇とかその勅使のみが通る戸で、法事等の儀式のときでも僧は両脇の戸から。儀式でないときは東西の中門から入るのが一般的なしきたりだったと思います。

中門の正面には金堂が。

でもこの帳がたなびく姿は良いですね。でも帳でいいんかしら。寝殿造ではこんな暖簾みたいな使い方をしないので良く判りません。

中門の内側です。

中門を金堂の方から。今では私や修学旅行生が中門を潜って金堂まで来ますが、昔はあり得ないことだったんですけどね。

update 2016.08.16